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●Mrs.マリック
皆様、あけましておめでとうございます。
本年もクークズ・ハイハットをよろしくお願いいたします。
新年早々、報告しなきゃいけないすんごいことが我が家で起きました...
僕たちが発行しているメールマガジンを読んで下さっている人にはわかると思うけど、僕たちはファンタジーを書かない。僕たちは小説家ではないし、一所懸命に作り話を書いたところで、僕たち程度の才能で書ける物語が真実より魅力的だとは最初から思っていない。だからいつもストレートに心が感じることだけを綴っている。おもしろい物語を書いて褒めてもらおうという気も、信じ込ませようという気もない。ただ、もし僕が読み手だったら、この話を信じるかどうかは正直言ってあやしいなーと思う。
写真付きでもやっぱりあやしいなー。でもとにかく、僕がこの目で確かに見たことを書くことにしよう。
超能力、超常現象、霊能力、お化け、神様 ノ、そういうことを信じる人はいったいどのくらいいるのだろうか?
僕は基本的に、そういう世界は信じていない。僕が唯物論者であるとか、無神論者であるとか、そういうことではなくて、なんつーか、どーでもいいというか、ザッツエンターテイメントだなぁぐらいに思っている。だから、TVでその手の番組をやっていれば見るし、見ればコーフンするし、すっごいなーとも思うけれど、最後には、嘘だよなぁと言って僕の現実に戻ってくる。目に見えないものは、あってもいいけどなくてもいいや。とにかくその程度。
もちろん目に見えないものは全部嘘だ思っているわけではない。大事なものは目に見えないもんねぇ。愛とか勇気とか信頼とか友情とか。心が感じるものと超ナントカはまったく別なので一緒にして考えてはいけないのだ。
ある日神様が、たとえばイエスが、けっこう若くて白い服着てて痩せてひげ面で、いかにもイエスなわかりやすい格好で僕の目の前に現れたとしても、僕にとってはただのヒゲのにいちゃん。目が合わなければあいさつなんてしないだろうし、目が合って、むこうが僕に気づいたとしても「あ、どうも、寒いね」なんて言ってすれ違うっていう程度だと思う。僕は今のところ、それほど奇跡を必要としていないから。
というわけで、あいにくまだ神様にも会っていないし、お化けもUFOも宇宙人もネッシーも心霊写真も見ていない(たぶん、自分で体験するチャンスはなかなか来ないだろうなぁ)僕にとっては、お正月番組なんかでやる超魔術とかいうやつはちょっとした娯楽なのだ。お正月は、マジックとマジックのタネあかし、みたいな番組をけっこうやっているのさ。1月2日、僕はMr.マリックがマジック、いや超魔術か、とにかくその新作披露と、いくつかのタネあかしをする番組を見ていた。
大事件は、その一家団欒の楽し〜いひとときに起こったのである!
その番組の最後のイベントはスプーン曲げ。同じ番組で去年スプーン曲げをやったので、「去年はスプーンを曲げるだけだったけど、今年はねじりましょう」なんつって、スプーンねじりになった。マリック氏はやり方をおしえますとか言っていたけど、
1. できると信じましょう
2. 集中しましょう
3. 一気にやっちゃいましょう
っていうコツ(?)をおしえてくれるだけで、ゲストが挑戦したところで、あいかわらずできない人はできないのだ。だからさ、ゲストの中に【できる人】がいるってことはさ、用意した中に曲がりやすいスプーンが紛れ込んでるだけの話しじゃん。ね?僕はその番組を見ながら、お正月なんだから僕にもできる(?)と思って、かなりその気になって挑戦していた。最初はスプーンを曲げるだけで、次の段階で曲げたスプーンをねじるらしい。曲げるときは「曲がれ!」なんつって命令するんだって。ばかばかしいもんか、正月だもんね、真剣勝負に決まってんじゃん。最初は、「スプーンって柔らかいんだよな〜、こう、ぐんにゃり曲がっちゃうんだよな〜」と真面目にリアルな想像をしてから、何度もその気んなって曲げようとしたわけ。カレー食うぐらいのでかさのさ、曲げちゃうと使えなくなるから安いやつをね。近所に聞こえたら頭がオカシイと思われるなーとかちょっと気になったけど、んもー立ち上がっちゃってさ、人がいないほうが集中できそうだから台所かなんか行っちゃって、「曲がれっ!曲がれっ!はぁはぁ」なんつって30回ぐらいがんばってたかね。そんでもまぁぜんぜ
ん曲がんないわけ。
そしたらね、お茶の間から台所にうちのばあさんがやってきたのだ。
「なにやってんだ、暗いところで」
「スプーン曲げてんの」
「あっはっは、かしてみろ」
笑いやがって、むかつくばあさんだ。できるもんならやってみろ。バトルだ。来い。
僕は食器棚の引き出しから、同じ形で同じ大きさの別のスプーンを出してやった。どうせうちのばあさんなんて、俺様の敵じゃない。僕は余裕だった。
うちのばあさんは、左手でスプーンの柄を持つと、息をはきながら、すくう部分の先を右手の指で押した。
するとね、するとね、あー書いてるだけでもコーフンしちゃう。
すると、なんと、ばあさんのスプーンは、あっという間にぐんにゃり曲がってしまったのだ!
とりあえず一瞬、僕はこの目で見たものを信じていなかったと思う。
なんだかまるでわからなかった。
ついて行けなかった。
「あっはっはー、曲がった曲がった」
ばあさんは曲げたスプーンを僕の手に乗せると、ついでに自分の腰も曲げて、またお茶の間に戻って行った。本当にあっという間のできごとだった。薄暗い台所に、見たこともない奇妙なカタチのスプーンを持った僕ひとりが残された。
なんなんだ、あのばあさんは。
「曲がれぇ〜!」とかまぬけな声は出してなかったし、精神統一してたわけでもないし、すごくチカラを入れてたようにも見えなかった。スプーンは首のところできっかり90度にぐんにゃり。なんであのばあさんにはこんなことができちゃうわけ?びっくりした。本当にびっくりして、声も出なかった。
だれなんだろう、あのばあさんは。
僕はあわてて、曲がったスプーン持ったまま、うちのばあさんを追っかけてお茶の間に入った。
「ねじって!」
「これねじるのか?」
「そう!ねじって!」
「あっはっは、かしてみろ」
ねじる方がむずかしいとかなんとか言いながら、ばあさんの手がスプーンを握った。
いつものばあさんの表情。スプーンは、僕が瞬きもしないで見つめるなか、どんどんどんどんおかしな角度にねじれてんじゃんよ!全然チカラを入れてないってわけではないらしい。やっぱりちょっとはチカラを入れている。でもチカラで曲げてるっていうほどではない。みるみるスプーンがねじれていく。またしてもあっという間だった。
どっから来たんだ、あのばあさんは。
「チカラ入れた?」
「チカラなんて入れたって、さじぁ固くて曲がんないだろう、なぁ」
だったらなんで曲がんのさ!うちのばあさんが超能力者?だってそんなのおかしいじゃんか!
おもしろいばあさんだから、ただものじゃない(笑)とは思ってたけど、まさかスプーンを曲げるとは。本当に本当に本当にびっくらこけた。
僕は、TVの中でユリ・ゲラーがスプーンを曲げようが、Mr.マリックがスプーンをねじろうが、デビッド・カッパーフィールドがカーテンのむこうのヘリコプターを消そうが、ザッツエンターテイメントとしてすごいと思うだけで、あんまり驚かない。
それは【テレビの人】がやることだから。
こんなに近くで、【テレビの人】ではない、身内がやるのを見ることになるとは思ってなかった。
おかげで我が家のバランスは崩れてしまった。理論武装していることが比較的多くて【科学で説明できないこと】はとりあえず疑ってる僕としては、なんつーか、立場がない、極めて形勢不利なのだ。
【目に見えないモノ】を素直に信じられるばあさんは気持ちよさそうに笑っとる。
これってどう思う?
僕を納得させる理由を、誰か見つけてください。うちのばあさんと同じことができる人はいますか?信じるとか信じないとか、そういうのでもいいです。HPのBBSにでも、メールでも、ご意見をください。
うちのミラクルばあさんが曲げてねじったスプーンの写真を載せました。みなさんよろしくお願いします。

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